これまで一部デジタル機器に使われていたプレスフィット端子。環境負荷や欧州基準の流れなど社会的ニーズの高まりから、医療、半導体分野をはじめ車載用の搭載など幅広い用途への広がりを見せています。はんだレスのプレスフィット端子の工程転換は製造コストの削減だけでなく、環境負荷や安定した品質改善も可能にする技術です。
プレスフィット端子についてのお問い合わせ
鈴木はコネクタのファウンドリ・メーカーです。圧倒的なQCDで課題解決に貢献します。プレス加工の技術相談や装置などについてお気軽にお問い合わせください。
※当社製品・サービスと関わりのない営業・売り込み等の行為はお断りいたします。
車載端子にプレスフィットが求められる理由
- 製造コストのさらなる削減を実現したい
- 製造設備への投資を減らしたい
- はんだレスの簡素化された組立工程に転換したい
- 社会課題である環境に配慮したエコな製造工程を確立したい
- 無はんだ接続で有害物質、環境負荷物質を低減
プレスフィット工法とは
プレスフィット工法はコネクタなどのDIP部品のバネ性を持たせた端子(リード)をプリント配線版のスルーホールに圧入することのみで接続し、電気的接続と機械的保持の機能を同時に持たせ、はんだ付けを不要とする実装方法です。
これまでの「はんだ接続」と「プレスフィット」の違い
「はんだ接続」の端子が抱えている課題
- 前後の処理工程を含めた複数のはんだ接続工程が端子製造コストを増やしてしまう
- 精密部品に対するはんだ付けの熱衝撃で品質が安定しない
- 端子製造における環境負荷低減、リサイクル化に向けた無はんだの鉛フリー化が急務になっている
はんだ接続とプレスフィットの工程比較
はんだ接続
基盤とコネクタ端子をはんだで接続する
プレスフィット接続(はんだレス)
バネ性を持たせたコネクタ端子のばね弾性力で基盤と圧着する(はんだレス)
端子製造を「はんだ接続」から「プレスフィット」に転換するメリット
メリット(1)製造コストの削減
端子製造工程の簡略化で製造コストを削減
はんだ接続は熱を用いるため、専用の熱源設備に加え、前後の処理工程が必要でした。
一方、プレスフィットコネクタは常温接続なので、はんだ接続に必要なはんだ工程やリフロー工程が不要になり、端子やコネクタの組立工程の簡素化が測れます。 結果、製造設備への投資を減らし、製造コストの削減を実現します。
はんだ接続とプレスフィット端子の工程比較
プレスフィット端子をスルーホールに圧入する一度の組み付けだけで導通を完了させることができるので、リードタイム圧縮も可能にしています。
メリット(2)品質安定と省エネ
はんだ接続の熱源が不要。端子やコネクタの品質安定と省エネを実現
半導体や微細な部品に対して、はんだ接続を行う場合、高い技術力を求められると共に、熱衝撃で部品が破損するリスクも考慮しなければなりません。
はんだレスのプレスフィット接続は熱衝撃も発生せず、品質も安定します。熱源が不要になるので省エネにも寄与します。
メリット(3)環境負荷を軽減
はんだレスによる鉛フリー化で端子やコネクタ製造の環境負荷を軽減
廃電気電子機器(E-waste)には貴重な金属を含むため、世界的に積極的なリサイクルを推し進めています。しかし、はんだに使用される鉛をはじめとする有害物質が適切なリサイクルを妨げています。 環境負荷低減やリサイクルの効率化の観点から、鉛フリーのプレスフィットが注目されています。
プレスフィット端子のメリットまとめ
はんだレスによる端子製造のメリット
- 工程の圧縮
- コスト削減
- リードタイムの圧縮
- 熱衝撃が発生しない
- 品質安定
- 熱源不要で省エネ
- 鉛フリーによる環境負荷の低減
- リサイクル効率化
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